都市型霊園の方が郊外に設置されている霊園より多少高額


都市型霊園の方が郊外に設置されている霊園より多少高額ブログ:20140710


「背中を洗ってくれないか」
と、親父に言われた。
この親父というのは、実は嫁の親父である。

あたくしは一瞬戸惑ったが、
「え?!あっ!はいっ」
と言いながらタオルを構え、親父の背中にあてがった。

初めて親父の背中というものに触れた。
なんか丸っこくて大きくて、何だかゴツゴツしている。

上手に洗ってあげようと思えば思うほどうまくいかない。
タオルがねじれてしまう…

今度は親父があたくしの背中を洗ってくれるらしい。
あたくしは静かに親父に背を向ける。

親父は、なんていうか、力加減を知らない。
すごく力強くて、体についている必要なものまで
洗い流されてしまいそうな感じ。

思わずあたくしは、身をよじってしまった。
「すまん」親父は申し訳なさそうに、
「むすこの背中を洗うのは難しいな」と言った…

あたくしは物心のついたころから、
女手ひとつで育てられてきた。

我が家に親父がいないことを悲しがらなかったのは、
母の育てかたが上手だったからだと思う。
溢れんばかりの愛を注いでくれたので、
あたくしはとても幸せだった。

とは言え
親父のことを思わなかった訳ではない。

ただ、そのときあたくしがイメージするものは
どれも好感の持てないものばかりだった。

無口!ガンコ!厳しい!
正直、「親父は怖い」という印象しかなかった。

そんなあたくしに父ができたのは、
あたくしが結婚をしたからだ。

嫁の親父は、あたくしにとって不思議な存在だった。
格好なんてつけない。不器用だけどまっすぐ。褒められると照れ隠しする。
大きなお世話なことばかりする…

あたくしは、親父というものに対する印象が
まるっきり変わった。


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